Q and A
「義肢の現状と問題点」
溝呂木 忠
1
,
細田 多穂
2
1慶応義塾大学月ケ瀬リハビリテーションセンター
2東京医科歯科大学リハビリテーション部
pp.762-763
発行日 1977年10月15日
Published Date 1977/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518101568
- 有料閲覧
- 文献概要
Q1 先生は長年臨床場面で切断者を扱っていらっしゃるので,初めに義肢についてお聞き致しますが,義肢の現状をふまえた上で「こういう義肢を作りたい」というような構想あるいはアイデアがありましたらお話して頂けませんか.
A1 義肢の問題は色々ありますが今回は特にsocketについて述べますと,現在A/K(大腿切断)に最も多く使用されているsocketはquadrilateral type total contact suction socketだと言われていますが,これは御存知のように坐骨受けがあって坐骨結節で主に体重支持したものです.けれども果たしてこのsocketに問題はないだろうか,と最近私は疑問に思うわけです.人間の生理的な重心は第2仙椎のやや前方にあると言われていますが,坐骨結節で主に体重支持すると体重が後方に落ちる為に腰椎を少し過前彎して調節するようになり,どうしてもそこには無理が生じてきます.
細田多穂氏
Copyright © 1977, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.