臨床経験
Best supportive careも考慮された卵巣明細胞癌の再発症例に対してペムブロリズマブが著効した1例
仲宗根 忠栄
1
,
山田 久子
1
,
下地 裕子
1
,
新垣 精久
1
,
平良 祐介
1
,
仲本 朋子
1
,
久高 亘
1
,
青木 陽一
1
T. Nakasone
1
,
H. Yamada
1
,
Y. Shimoji
1
,
Y. Arakaki
1
,
Y. Taira
1
,
T. Nakamoto
1
,
W. Kudaka
1
,
Y. Aoki
1
1琉球大学病院産婦人科
pp.1667-1670
発行日 2020年12月1日
Published Date 2020/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001577
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再発卵巣癌は根治が困難であり,治療の目的は初回治療と異なり生存期間の延長,QOLの改善や症状緩和である。卵巣明細胞癌は化学療法抵抗性であり治療に難渋する。本症例は卵巣癌ⅡB期,明細胞癌に対して初回手術後のadjuvant療法中に再発をきたし,SDSを施行するも遺残を認め,その後の化学療法に対しても治療抵抗性を示しBSCを検討したが高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を認めペムブロリズマブ投与の方針となった。治療導入初期は感染,免疫関連有害事象(irAE),薬疹などを併発し治療に難渋したが,その後は非常に良好な治療効果を得られた。再発婦人科がん症例に対しては積極的にMSI検査を行うべきである。
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