臨床経験
子宮頸部異形成に対するヨクイニンエキス製剤の有用性の検討
伏木 弘
1
,
吉本 英生
2
,
種部 恭子
3
H. Fushiki
1
,
H. Yoshimoto
2
,
K. Tanebe
3
1医療法人社団伏木医院
2富山県済生会高岡病院
3女性クリニックWe!TOYAMA
pp.295-300
発行日 2020年3月1日
Published Date 2020/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001219
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ヒトパピローマウイルス(HPV)感染による子宮頸部異形成63例に対して,HPV感染の疣贅治療に用いられるヨクイニンエキス製剤を投与し,細胞診,組織診,HPV消失をもとに,NILMまでに要した期間とHPVの型との関連性および有効または無効な症例のHPVの型を検討した。その結果は,評価症例が38例で,NILMとなった例は27例,NILMまでの期間は平均4.8カ月で短期間にNILMとなり,ハイリスク型,ローリスク型で差は認められなかった。以上より,ヨクイニンエキス製剤はHPVの型によらず子宮頸部異形成を改善し,もしくは進行を抑え,NILMまでの期間を短縮している可能性が示唆された。
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