特集 子宮頸がん予防—日本はどうする?—
8.子宮頸がん検診へのHPV検査導入に関する研究
-—福井県から—
黒川 哲司
1
,
大沼 利通
1
,
品川 明子
1
,
知野 陽子
1
,
吉田 好雄
1
T. Kurokawa
1
,
T. Onuma
1
,
A. Shinagawa
1
,
Y. Chino
1
,
Y. Yoshida
1
1福井大学器官制御医学講座産科婦人科学分野
pp.245-250
発行日 2020年3月1日
Published Date 2020/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001210
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福井県の対策型子宮頸がん検診に導入した臨床研究であるFCCS studyの目的は,細胞診検診の精度(感度・特異度)とHPV検査同時併用検診の精度を比較することである。対象者は,対策型子宮頸がん検診の参加者のなかで,研究に同意した7,585名である。細胞診検診の感度は,世界各国と同様で70%程度であった。HPV検査併用検診では,細胞診単独検診と比較して特異度は低下したが,感度は100%まで上昇した。これは日本の子宮頸がん検診において,HPV検査同時併用検診の必要性を示唆するものであった。
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