特集 子宮頸がん予防—日本はどうする?—
7.子宮頸がん検診へのHPV検査導入に関する研究
-—栃木県から—
藤原 寛行
1
,
鈴木 光明
2
H. Fujiwara
1
,
M. Suzuki
2
1自治医科大学産科婦人科学講座
2新百合ヶ丘総合病院がんセンター
pp.239-243
発行日 2020年3月1日
Published Date 2020/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001209
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栃木県小山地区で2012年度から開始している液状化細胞診(LBC)とHPV検査の併用検診の導入経緯と現状を報告する。併用検診導入においては,行政,検査実施施設,検査会社などと実施へ向けての協議を行い,プロトコールや受診者への説明,質問への対応など,細部にわたる事前の準備を行った。併用検診開始後,細胞診単独時と比較してCIN2+の発見率が増加しており,併用検診の効果と考えられた。またHPV検査結果によるトリアージは,受診間隔の検証やASC-US・HPV陽性の精検結果などから,適切に機能していることがわかった。一方,要精検率は増加しており,今後の課題も抽出された。これらの結果は,わが国における至適検診法の確立に向けた重要なデータと考えられる。
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