特集 子宮頸がん予防—日本はどうする?—
6.子宮頸がん検診へのHPV検査導入に関する研究
-—鳥取県から—
大石 徹郎
1
T. Oishi
1
1鳥取大学医学部女性診療科・婦人科腫瘍科
pp.233-238
発行日 2020年3月1日
Published Date 2020/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001208
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HPV検査導入に関する動向とともに,鳥取県における子宮頸がん検診の現況について概説した。米国では5年ごとの細胞診HPV検査併用を推奨し,欧州ではHPVプライマリー・スクリーニングが採用されるようになった。わが国ではHPV検査導入に際して統一アルゴリズムの構築が必須条件であり,知見の集積が待たれる。筆者らの検討でも,細胞診/HPV-DNA検査併用検診導入により,若年受診者の増加やLBC採用による不適正検体の減少はみられたが,直接効果に関しては今後のデータ蓄積が必要である。HPV検査の利点を生かしつつ,実情に合致した適切な検診方法の構築が望まれる。
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