特集 日本の周産期事情update―出生コホート研究からわかったこと―Ⅱ
各論
11.周産期・乳幼児期の環境と子どものアレルギー・気管支喘息
山本 貴和子
1
,
大矢 幸弘
1
K. Yamamoto-Hanada
1
,
Y. Ohya
1
1国立成育医療研究センター研究所エコチル調査研究部・アレルギーセンター
pp.121-124
発行日 2020年2月1日
Published Date 2020/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001175
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エコチル調査の結果から,母親や父親にアレルギー疾患の既往が多いことが明らかとなった。また,母親のアレルギー疾患とうつ,QOL低下が関連すること,母親のアトピー性皮膚炎の既往がSGAのリスクになる可能性があることも示された。成育コホート研究からは,妊娠中の塩酸リドトリン投与が5歳の子どもの喘息のリスクになることや,2歳までの抗菌薬使用が5歳時の喘息,鼻炎,アトピー性皮膚炎と関連することも明らかとなった。今後,妊娠中や出産後の環境曝露が子どものアレルギー疾患と関連するか明らかにしていく必要がある。
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