診療
Piezo-ICSIにおいて卵細胞質内へ注入する精子の向きがICSI成績,第二極体放出時間,前核消失時間,第一卵割時間,胚発育および妊娠へ及ぼす影響
平岡 謙一郎
1,2,3
,
原田 竜也
2
,
川井 清考
1,2,3
K. Hiraoka
1,2,3
,
T. Harada
2
,
K. Kawai
1,2,3
1亀田総合病院不妊生殖科
2亀田IVFクリニック幕張
3東京医科歯科大学 周産・女性診療科 非常勤講師
pp.1145-1153
発行日 2019年8月1日
Published Date 2019/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001005
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ヒトのPiezo-ICSIにおいて,卵細胞質内へ注入する精子の向きが受精成績および胚発育へ及ぼす影響を調べた。偏光観察により紡錘体が可視化できた卵子を対象に,精子尾部から注入することにより正常受精率および3日目良好胚率は精子頭部からの注入に比べて有意に高い値を示したものの,精子注入後からの第二極体放出時間,前核消失時間,第一卵割時間の比較において有意差は認められなかった。ヒトのPiezo-ICSIにおいて卵細胞質内へ注入する精子の向きは精子注入後から第二極体放出,前核消失,第一卵割までの時間には影響しないものの,正常受精率および3日目良好胚率に影響を及ぼし,精子尾部から注入することで正常受精率および3日目良好胚率は頭部注入に比べて有意に高くなった。
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