臨床経験
当院における約12年間のIVM治療の進歩
吉田 仁秋
1
,
山田 健史
1
,
菊地 裕幸
1
,
片桐 未希子
1
,
有馬 隆博
2
,
種村 健太郎
3
H. Yoshida
1
,
K. Yamada
1
,
H. Kikuchi
1
,
M. Katagiri
1
,
T. Arima
2
,
K. Tanemura
3
1仙台ARTクリニック
2東北大学大学院医学系研究科
3東北大学大学院農学研究科
pp.1055-1061
発行日 2019年7月1日
Published Date 2019/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000980
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PCOSは排卵誘発によりOHSSの危険性を有する疾患である。IVMの成功の鍵はPCOの症例ではメトフォルミンの投与,卵胞径を6~7mm前後にするためのFSHの投与および採卵の時期の決定をある程度厳密に行う必要がある。また,低吸引圧(60~70mmHg)や成熟培養液,さらにわれわれの検討では顆粒膜細胞層の4層以上のリッチなGV卵が受精後の胚発育もよく妊娠へ結びついていく。この顆粒膜細胞を多く含んだ卵をいかに数多く採れるかが妊娠率上昇の成功へのポイントであり,重要な役割をもっていることが判明した。今回,われわれはPCOSに対して12年間にわたり行った治療における改善点などを報告する。
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