増刊号 ─知りたい最新情報がすぐわかる!─不妊・不育症診療パーフェクトガイド
6.生殖補助医療
IVM-IVFの実施法と成績
福田 愛作
1
1IVF大阪クリニック
pp.260-268
発行日 2016年4月20日
Published Date 2016/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409208727
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Point
◉IVM-IVFはARTとしては比較的新しい選択肢であるが,PCO/PCOS患者にとってはOHSSリスクの全くない,経済的/精神的負担の少ない,そして妥当な妊娠率の得られる治療法である.
◉IVM-IVFは臨床医にとっても,胚培養士にとっても,決して困難な治療法ではない.採卵もIVM専用針(市販)を用いれば通常IVFと大差はなく,培養液も通常IVFと同様に市販されている.
◉IVM-IVFからすでに多くの児が出生しており,現時点では通常IVFに比べて出生児に対するリスクは高くない.それ以上にPCOの患者ではOHSSのリスクがないため,第一子をIVMで得た母親は第二子もIVMで望む傾向が強い.
◉IVM-IVFの採卵が困難という理由で臨床医に避けられがちであるが,小卵胞からの採卵は通常IVFと大差ない.データ集積の観点からも積極的なIVM-IVFの臨床応用の拡大を推進したい.
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