特集 異所性妊娠を考える
5.卵巣妊娠
小松 宏彰
1
,
佐藤 慎也
2
H. Komatsu
1
,
S. Sato
2
1鳥取大学医学部附属病院総合周産期母子医療センター
2鳥取大学医学部産科婦人科
pp.1007-1011
発行日 2019年7月1日
Published Date 2019/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000968
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卵巣妊娠は異所性妊娠の0.5~3%と報告され,非常に稀な疾患である。近年は増加傾向にあり,IUD使用例などのリスク因子が報告されている。臨床的には卵巣出血や黄体囊胞破裂との鑑別が重要であるが,術前診断は困難なことから,実際の発生率が過小評価されている可能性が指摘されている。腹腔内に大量出血した状態で発見される症例が多いため,迅速に卵巣楔状切除などの外科的介入を行う必要性がある。急性腹症や腹腔内出血を認めた際には,本疾患を念頭に置いて診療を行う必要がある。
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