特集 卵巣,卵管の手術--最近の焦点
妊娠と卵巣のう腫
岡田 弘二
1
,
石原 貞尚
1
Koji Okada
1
1京都府立医科大学産婦人科学教室
pp.1035-1040
発行日 1971年10月10日
Published Date 1971/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409204503
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卵巣腫瘍は性成熟婦人に多く発症し,それが場合によつては排卵障害,卵管の閉鎖などをおこして不妊の原因になる場合もあるが,多くの場合は不妊の原因とはならないので,妊娠と卵巣腫瘍が合併する場合がしばしば認められる。このように妊娠と卵巣腫瘍が合併していても,妊娠,分娩,産褥に全く症状をあらわさないで経過するものもあるが,時には卵巣腫瘍の茎捻転,破裂,感染症などにより,各種の症状をあらわし,また腫瘍のために流産や分娩障害をひきおこし重大な結果をもたらす場合もあるので,その診断と処置方法については十分な検討をする必要がある。
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