特集 産婦人科診療decision makingのためのMRI・CT
Ⅲ.子宮の良性疾患および悪性腫瘍との鑑別診断
5)子宮筋腫と子宮肉腫(平滑筋肉腫,内膜間質肉腫)の鑑別診断
鈴木 彩子
1
A. Suzuki
1
1近畿大学医学部産科婦人科学教室
pp.848-856
発行日 2019年6月30日
Published Date 2019/6/30
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000931
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患者設定 ① 58歳,ドック検診にて骨盤部単純MRI検査を受けた。子宮体部筋層内に5cm大の腫瘤を指摘され,婦人科疾患を専門としない放射線診断医の読影により子宮肉腫の疑いがあると診断されて来院した。特に症状を認めない。MRIにおいて,どのような所見ならばただちに手術を行うべきであり,どのような所見であれば経過観察でよいか? ② 41歳,経産婦。数カ月で増大する下腹部腫瘤を認め,他院受診。骨盤部単純MRIにて,子宮内膜間質肉腫の疑いありと診断され,手術目的で紹介受診した。手術の際,子宮内膜間質肉腫の疑いが強ければ両側付属器切除術,子宮筋腫であれば卵巣温存を予定している。どのような所見であれば,子宮内膜間質肉腫を疑うべきか?
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