増刊号 ―豊富な所見で診断の進め方がわかる―産婦人科 画像診断アトラス
悪性腫瘍
画像診断の進め方
子宮筋腫と肉腫の鑑別方法
山本 和宏
1
1大阪医科薬科大学放射線診断科
キーワード:
子宮変性平滑筋腫
,
子宮平滑筋腫の変異型
,
子宮肉腫
,
“T2 dark” area
Keyword:
子宮変性平滑筋腫
,
子宮平滑筋腫の変異型
,
子宮肉腫
,
“T2 dark” area
pp.261-272
発行日 2023年4月20日
Published Date 2023/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409210965
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●子宮平滑筋腫瘍を疑った場合,境界明瞭でT2強調像,拡散強調像,ADCmapで低信号を示したり,閉経後に縮小したりすれば良性を疑う.
●急速な増大,閉経による萎縮や外傷による血流の変化が子宮筋腫変性を引き起こし,T2強調像で高信号化するものが多く,画像所見が肉腫とオーバーラップする.
●Lakhmanら1)の研究では,腫瘤境界が結節状,T2強調像で非常に低信号な領域(“T2 dark” area),脂肪抑制T1強調像で高信号を示す出血,造影における中央部の壊死の4つの所見のうち,3つ以上あれば非常に高い感度,特異度で非典型肉腫と平滑筋肉腫を診断できると報告している.
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