特集 今さら聞けない産婦人科診療のコツとトラブル対処法
11.不育症診療
-―新たな治療戦略とその限界―
福井 淳史
1
,
柴原 浩章
1
A. Fukui
1
,
H. Shibahara
1
1兵庫医科大学産科婦人科
pp.1651-1658
発行日 2018年11月1日
Published Date 2018/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000675
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不育症は,検査方針やリスク因子ごとの治療方針が定まっていないことや,流産・死産してしまったというストレスがさらに流産・死産の要因になること,リスク因子がなく,たまたま胎児染色体異常をくり返しただけのまったく健康なカップルが半数くらい存在することなどから,産婦人科医にとって難解で取り組みにくい疾患である。しかし,系統的な検査により,不育症を診断することにより治療方針も明確となり,正しい治療を行うことができ,その結果を十分に説明して理解を得ることで,患者にも安心して治療を受けてもらうことができる。
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