Japanese
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今月の特集 自己抗体検査のアップデート
〔注目の新しい自己抗体〕
不育症
Recurrent pregnancy loss
谷村 憲司
1
1神戸大学大学院医学研究科外科系講座産科婦人科学分野産科生殖医学部門
キーワード:
抗リン脂質抗体症候群
,
APS
,
ヒト白血球抗原クラスⅡ
,
HLAクラスⅡ
,
β2グリコプロテインⅠ
,
β2GPⅠ
,
ネオセルフ抗体
,
不育症
Keyword:
抗リン脂質抗体症候群
,
APS
,
ヒト白血球抗原クラスⅡ
,
HLAクラスⅡ
,
β2グリコプロテインⅠ
,
β2GPⅠ
,
ネオセルフ抗体
,
不育症
pp.797-803
発行日 2025年7月15日
Published Date 2025/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.048514200690070797
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Point
●ヒト白血球抗原(HLA)クラスⅡとミスフォールドタンパク質の複合体を標的抗原とする自己抗体(ネオセルフ抗体)は,抗リン脂質抗体症候群(APS)をはじめ自己免疫疾患の発症に関わっている可能性がある.
●β2グリコプロテインⅠ(β2GPⅠ)とHLAクラスⅡの複合体に対するネオセルフ抗体(β2GPⅠネオセルフ抗体)はAPS,不育症,産科異常症の病態と関連し,特にこれまで原因不明とされてきた不育症の一部に本ネオセルフ抗体が関与している可能性がある.
●β2GPⅠネオセルフ抗体が陽性の不育症女性に対し,低用量アスピリン(LDA),未分画ヘパリン(UFH)による治療が有効である可能性がある.

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