特集 生殖医療のファーストライン・セカンドライン―診療ストラテジーと方針変更のタイミング―
不妊症
4.反復胚移植不成功例
久須美 真紀
1,2
,
堤 治
1,3
M. kusumi
1,2
,
O. Tsutsumi
1,3
1山王病院リプロダクション・婦人科内視鏡治療センター
2国際医療福祉大学臨床研究センター
3国際医療福祉大学大学院
pp.845-849
発行日 2018年8月1日
Published Date 2018/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000516
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凍結融解胚移植を繰り返し行っても着床しない反復着床障害に対する検査,治療法を提示した。着床領域は検査・治療は不可能と考えられていたが,近年新しい検査の開発やデータの蓄積から診断,治療法を提示できるようになってきた。ファーストラインとして,検査法や治療法が一定の評価を得ている子宮内膜着床期診断(ERA®),慢性子宮内膜炎などを紹介する。また,セカンドラインとして,まだデータが限られているもののラクトバチルス優位の有益性が報告されている子宮内細菌叢検査や,妊娠免疫を数値化して評価可能としたTh1/Th2バランスなどについて紹介した。次世代シークエンサーを用いた遺伝子解析はパワフルなツールであるが,高価なため費用対効果を見極める必要性がある。
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