特集 生殖医療UP-TO-DATE
胚移植
塩谷 雅英
1
1医療法人社団英ウイメンズクリニック理事長
pp.49-54
発行日 2016年9月1日
Published Date 2016/9/1
DOI https://doi.org/10.34449/J0015.23.03_0049-0054
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「Summary」胚移植は治療成績を左右する重要なステップである。胚が着床しやすい部位は,妊娠初期の胎囊付着部位の観察の結果から,子宮底に沿って横長に広がっていることが確認される。生殖補助医療(assisted reproductive technology;ART)においては,胚と子宮内膜のcross talkが不十分となり子宮内膜の胚受容能発現が不十分となりやすい。当院では,子宮内膜の胚受容能の発現を促進させる二段階胚移植法および子宮内膜刺激胚移植法(stimulation of endometrium embryo transfer;SEET法)を実施している。新鮮胚移植周期では胚と子宮内膜の同期が損なわれやすい。凍結・融解胚移植では,胚と子宮内膜を同期させることが容易であり,胚を一旦凍結し,刺激周期とは別の周期で子宮内膜と同期させて胚を融解移植することで成績向上を期待できる。「Key words」胚移植,胎囊付着部位,cross talk,二段階胚移植法,SEET法
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