症例
体外受精反復不成功のため人為的透明帯除去を実施することで形態良好胚が得られ,生児を獲得できた1例
和田 麻美子
1
,
平山 和宏
2
,
藤井 調
1
,
伊勢田 千裕
2
,
船木 那津美
2
,
千葉 幹子
2
,
赤石 一幸
2
,
谷川原 真吾
1
,
星 和彦
1
1スズキ記念病院産婦人科
2スズキ記念病院医療技術部
pp.429-433
発行日 2023年4月10日
Published Date 2023/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409210917
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▶要旨
現在,移植当たりの妊娠率の高さから胚盤胞移植が主流となっているが,正常受精卵が得られても,フラグメントの発生や細胞分割不良などによる胚発育不良のために胚盤胞が得られず胚移植ができない難治性不妊の患者も少なくない.今回,形態不良胚が多く,なかなか胚盤胞が得られない難治性不妊症例に対し,自施設での孵化補助法の手法を応用し前核期胚の透明帯を完全除去・培養したところ,形態良好な胚盤胞を得,凍結融解胚移植により単胎妊娠が成立した.妊娠経過は順調で,妊娠41週帝王切開で3,753gの男児を分娩した.
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