症例
卵管から発生した成熟奇形腫の1例
白井 友梨
1
,
齋藤 淳一
1
,
鏡 友理恵
1
,
熊谷 祐作
1
,
宮野 菊子
1
,
岩間 憲之
1
,
松本 大樹
1
,
我妻 理重
1
Y. Shirai
1
,
J. Saito
1
,
Y. Kagami
1
,
Y. Kumagai
1
,
K. Miyano
1
,
N. Iwama
1
,
H. Matsumoto
1
,
S. Wagatsuma
1
1大崎市民病院産婦人科
pp.581-584
発行日 2018年5月1日
Published Date 2018/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000444
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患者は月経不順を主訴に来院した35歳の女性である。経腟超音波検査およびMRIで骨盤内に最大径10cmの腫瘤を認め,腫瘍摘出術を施行した。術中所見で卵管から発生する腫瘍を認め,腫瘍子宮側の卵管捻転による卵管の浮腫状変化を認めた。病理組織像で2胚葉成分を含んでおり,卵管から発生した成熟奇形腫の診断となった。奇形腫が卵管から発生することは非常に稀であり,術前に診断することは難しく,術中や術後に診断されることが多い。よって,画像診断で正常卵巣が確認できる骨盤内腫瘤を認めた場合は,卵管奇形腫も鑑別診断として考える必要がある。
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