特集 卵巣癌の手術up to date
10.わが国における外科的トレーニングの現状と展望
寺内 文敏
1
F. Terauchi
1
1東京医科大学産科婦人科学分野(教授)
pp.521-525
発行日 2018年5月1日
Published Date 2018/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000432
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腹腔内の広範囲に播種性転移を認める進行卵巣癌の予後を改善させるためには,手術にて残存腫瘍を認めないcomplete surgeryをなし遂げることが重要である。ただし,そのためには従来の婦人科手術の枠を超え,消化器外科のスキルが必要である。それを習得するために必要なことは,「Human Cadaver Training」「Animal Lab Training」,そして「On the Job Training;OJT」にて研鑽を積むことである。特にOJTは,従来のシステムでは現実的に実施困難であるため,婦人科腫瘍医のための新しい「外科研修」システムを構築することが大切である。本稿ではこれらを踏まえて,わが国における外科的トレーニングの現状と展望を考察する。
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