特集 婦人科がんの予防update
7. 子宮体がんの早期発見
植田 政嗣
1
,
明瀬 光里
1
,
出馬 晋二
1
,
鳥居 貴代
1
,
岡本 吉明
1
,
布引 治
2
,
明石 京子
3
,
東田 太郎
4
,
田中 一朗
1
,
小笠原 利忠
5
1大阪がん循環器病予防センター婦人科検診部
2神戸常盤大学保健科学部医療検査学科
3京都中部総合医療センター産婦人科
4赤穂市民病院産婦人科
5誠仁会大久保病院婦人科
pp.1691-1698
発行日 2017年11月1日
Published Date 2017/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000228
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子宮体がんの予防や早期発見には,前がん状態とされる内膜増殖症や初期がんの診断が重要であり,体がんの高リスク因子である,閉経後出血や月経不順,未妊,未産,タモキシフェン服用歴などがある場合には,積極的に内膜細胞診を行う必要性がある。しかし,リスク因子のない無症状女性にあまねく内膜細胞診による検診をすることは推奨されない。細胞診異常や器質的病変が疑われる場合には,ソノヒステログラフィや子宮鏡などで精査し,必要に応じて組織診を行う。内膜細胞診は体がん発見のための有力なツールであるが,その精度を過信することなく,種々の臨床的検査法と組み合わせて内膜病変の的確な診断に努めるべきである。
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