特集 臨床医のための産業医マニュアル
【現場に応じた産業医の1日】
早期発見
福田 洋
1
1順天堂大学医学部総合診療科
キーワード:
一般健康診断
,
特殊健康診断
,
早期発見
,
作業関連疾患
,
職域ヘルスプロモーション
Keyword:
一般健康診断
,
特殊健康診断
,
早期発見
,
作業関連疾患
,
職域ヘルスプロモーション
pp.804-809
発行日 2014年9月15日
Published Date 2014/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414103332
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Case
高血圧の指摘を放置して腹部大動脈解離を発病した1例
症例:59歳男性,喫煙者.
現病歴:定期健康診断にて,例年,高血圧を指摘されており,2~3年前は140/90mmHgをわずかに超える程度であったが,今年は160/102mmHgと上昇が見られた.胸部X線では,大動脈蛇行の指摘のみであった.事後指導では,禁煙の必要性に加えて,月残業時間が60~80時間程度の比較的忙しい部署で働いていたため,過重労働を避け,自宅血圧の測定と規則正しい生活を心掛け,早めにかかりつけの内科を受診するよう話したが,本人は「忙しい」「症状がない」などの理由で受診を先延ばししていた.事後指導から3カ月後の早朝,自宅で突然の背部痛を自覚し,救急搬送され,腹部大動脈解離と診断された.
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