第Ⅱ章 総論:がんとエビデンス
がんの早期発見
佐藤 章子
1
,
鈴木 昭彦
2
,
原田 成美
1
,
石田 孝宣
1
1東北大学病院総合外科 乳腺・内分泌外科
2東北医科薬科大学 乳腺内分泌外科
pp.142-146
発行日 2019年2月25日
Published Date 2019/2/25
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango24_142
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
現在,日本人の2人に1人はがんに罹患し,3人に1人はがんで死亡する.2016年のわが国のがんによる死亡者数は年間37万人を超え,死亡総数の28%を占めており,1981年以降35年連続で死因のトップになっている.治療の目覚ましい進歩にもかかわらず,いまだに進行がん,転移・再発がんに関しては治癒がむずかしい.しかし,検診受診による早期発見で救命率が高くなり,治癒を目指すことが期待できる.そのためにはがんの正しい理解・啓発によるがん検診や医療機関への早期受診が重要であり,本稿ではその点を中心に概説する.
© Nankodo Co., Ltd., 2019