特集 訪問ナースのための皮膚アセスメント入門
「皮膚がん」は見えるからこそ早期発見!
金児 玉青
1,2
1聖路加国際病院看護部
2皮膚科看護研究会
pp.647-652
発行日 2005年8月1日
Published Date 2005/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688100185
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どれがなんだかわかりにくい高齢者のイボやホクロ
母斑,良性腫瘍,悪性腫瘍
お年寄りの皮膚を見ていると,イボのような,ホクロのようなものが多くあり,どれがなんだかわかりにくいものです。皮膚は紫外線による影響を受けやすいため,高齢者の顔や手などの露光部(光が当たりやすい部分)に角化の強いイボが見られるのはよくあることです。
ごく簡単な言い方をすると,小さな頃からあるホクロやアザの類は「母斑」,比較的時間をかけて大きくなりその場にとどまる傾向が強いものを「皮膚良性腫瘍」といいます。そして反対に,急速に大きくなり,細胞の異型性が強いものは「皮膚悪性腫瘍」(皮膚がん)とよばれます。また,現在の状態では本来がんといえないけれども,将来悪性化する可能性の高い腫瘍を「前がん状態」とよび,悪性腫瘍の中に含まれています。
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