特集 早産リスクにどう向き合うか─最近の話題─
子宮頸管ペッサリーと早産予防─解説─
木戸 浩一郎
1
,
綾部 琢哉
1
1帝京大学医学部産婦人科学
pp.879-886
発行日 2017年7月1日
Published Date 2017/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000062
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子宮頸管ペッサリーは子宮頸部から腟円蓋を覆うような形状のペッサリーで早産の予防を目的としておよそ50 年前から用いられていた。1980 年代以降は素材・形状に改良が加えられたシリコン製のアラビンペッサリーが普及していた。2012 年にRCT による有効性が報告されると,一躍注目されるところとなった。その後の追試では優位性については否定的な成績が多く,フランスのガイドラインや米国の声明では否定的な評価となっている。産婦人科診療ガイドライン産科編2017 も記載していない。しかしながら現在も多くのRCT が進行中で今後の解析・研究が期待される。
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