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知的能力障害を併存しない自閉スペクトラム症(ASD)児のWISC-Ⅴによる認知プロフィールの分析
-――階層的クラスター分析によるASDサブタイプの特徴
星山 伸夫
1,2
,
杉田 克生
1,3,4
,
塚田 茉友
1,2
,
池 宙幹
5
1第2北総病院神経発達研究センター
2第2北総病院小児リハビリテーション事業所かざぐるま
3第2北総病院小児科
4千葉大学子どものこころの発達教育研究センター
5第2北総病院リハビリテーションセンター
pp.1003-1009
発行日 2025年9月1日
Published Date 2025/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000003584
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自閉スペクトラム症(ASD)は各種症状の組合せを考慮した症候的診断のため,認知機能のクラスタリングによりASDサブタイプを特定できる可能性がある,そこで,近年改訂された日本版WISC-Ⅴの認知プロフィールをクラスター(CL)分析により検討した.対象は,知的能力障害を併存しないASD男児86例とした.方法はWISC-Ⅴの5つの主要指標得点を用いて階層的CL分析により認知プロフィールを類型化し,各CLの特徴を検討した.その結果,5つのサブタイプが特定された.また認知熟達度指標が低いタイプで注意欠如・多動症(ADHD)の併存が多く,認知特徴の差異に基づく支援の個別化の必要性が示唆された.

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