[連載] 最近の外国業績より
アレルギー
日本医科大学小児科学教室
pp.1010-1013
発行日 2025年9月1日
Published Date 2025/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000003585
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背 景 食物アレルギー(FA)は,近年,世界的に増加傾向にある疾患である.FAの発症には遺伝的要因も関与するとされているが,乳幼児期の食習慣がその後の免疫応答やアレルギー疾患の発症に重要な影響を与える可能性が指摘されている.スウェーデンでは2019年以降,FAの家族歴の有無を問わず,生後6か月までは母乳で育て,6か月以降に多様な食品群を少量ずつ導入することが推奨されている.こうした乳児期における食事の多様性(diet diversity:DD)は学童期以降のFA予防に有効とされているが,その具体的な摂取頻度や種類とFAリスクの関連については十分に明らかになっていない.本研究では,生後6か月および9か月時点のDD指標が,生後18か月時点でのFA発症リスクにどのように影響するかを検討した.

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