特集 正しく指示する 子どもの栄養・病気のときの食事指導Ⅰ
10.小児特発性ネフローゼ症候群
後藤 芳充
1
1日本赤十字社愛知医療センター名古屋第二病院小児腎臓科
pp.1145-1148
発行日 2024年11月1日
Published Date 2024/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000003215
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ネフローゼでたんぱく尿が出ている間は体液状態を正確に評価することが非常に重要である.浮腫があり体重が増えていても血管内は脱水で水分制限をすると危険なことがある.逆に腎機能が悪化した場合は水分制限が必要となり,病状は刻々と変化するため,きめ細かく評価をする.病態的にナトリウムは貯留するため塩分制限は必須である.たんぱく質や摂取エネルギーは年齢相当量を摂取するが,ステロイドの副作用で過食や肥満になるため注意が必要である.その他,脂質は飽和脂肪酸を減らす,炭水化物は複合炭水化物を増やすなどの工夫をする.カルシウムやビタミンDは低下することが多いといわれ,モニタリングすることが勧められる.
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