特集 正しく指示する 子どもの栄養・病気のときの食事指導Ⅰ
1.小児の栄養・食事の指導
-――栄養の成長・発達への影響
有阪 治
1,2
,
齊藤 克枝
3
,
今高 城治
2
,
小山 さとみ
4
1宇都宮能脊髄センター小児科
2獨協医科大学小児科
3獨協医科大学病院栄養部
4獨協医科大学埼玉医療センター小児科
pp.1095-1102
発行日 2024年11月1日
Published Date 2024/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000003204
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栄養は成長にとって不可欠であり,発達にも影響する.出生後,乳幼児の成長は急激で,身体だけでなく脳も急速に発達する.この期間の蛋白質や微量栄養素の欠乏により,神経認知の発達に障害をきたす.また,乳幼児期のエネルギー欠乏は成長ホルモンの作用とは関係なく低身長の原因となり,一方,過栄養は将来の肥満や心血管代謝リスクにつながる.
栄養食事療法とは,栄養面からのアプローチにより栄養状態を評価し,疾患の病態に合わせた栄養的介入を行うことである.さまざまな病態で栄養食事療法を行う場合,あるいは慢性疾患の治療経過中には,成長・発達に影響する栄養障害が起こらないように,栄養状態の評価を行う必要がある.
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