[連載] 最近の外国業績より
免疫
日本医科大学小児科学教室
pp.614-617
発行日 2024年6月1日
Published Date 2024/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000003059
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背 景 中等症から重症のアトピー性皮膚炎(AD)は,患者およびその家族に多様な負担を与え,掻痒感や睡眠障害などの症状はQOLを低下させる一因となる.それらの影響で注意欠陥障害,不安障害,うつ病などの精神的疾患を併発する可能性も高くなるとされる.ADの重症度評価のスコアの1つにSCORAD(SCORing Atopic Dermatitis)があり,評価項目に罹患体表面積(BSA)および5つの徴候(紅斑,浮腫/丘疹,びらん,苔癬化,滲出/痂皮)の重症度,ならびに患者の掻痒感および睡眠障害の自覚症状に対する評価が組み込まれている.本研究では,重症ADの6~12歳の小児および中等症~重症ADの12~18歳の青年を対象に,完全ヒト型モノクローナル抗体であるデュピルマブ治療によるSCORADおよびその評価項目に対する効果を,16週間のランダム化比較試験およびその1年後までの長期非盲検延長比較試験の結果で報告する.
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