綜説
小児神経筋性側弯症診療の現状
中村 直行
1
1神奈川県立病院機構神奈川県立こども医療センター障害児入所施設局,整形外科部長
pp.375-380
発行日 2024年4月1日
Published Date 2024/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000002996
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脳性麻痺や筋ジストロフィーといった神経筋性疾患に伴う側弯症,いわゆる「神経筋性側弯症」は,小児4大側弯症(神経筋性,思春期特発性,症候性,先天性)の中でも,最も急速で高度進行する難治性の脊柱変形である.他の側弯症とは異なり,側弯角100度を超えていくことも珍しくなく,生命に悪影響を与える側弯症として知られている.身体的脆弱性の高い患児に高侵襲の手術を加えていくため,合併症リスクも無視できるものではない.しかし,その一方で,術後に患児が得る座位の安定,良好に持続する健康状態は,介護者の高い満足度を得ることが出来,先行する数多くの学術論文により手術意義が高く評価され,推奨治療とされている.
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