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特集 子どもの運動器障害――学校検診から日常診療まで
Ⅵ.学校検診の取り組みと各地域での実状
1.側弯症検診事業の現状と課題
Current status and problems of school screening for scoliosis
松本 守雄
1
,
渡辺 航太
1
,
八木 満
1
,
藤田 順之
1
M. Matsumoto
1
,
K. Watanabe
1
,
M. Yagi
1
,
N. Fujita
1
1慶應義塾大学整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., School of Medicine, Keio University, Tokyo
キーワード:
scoliosis
,
school screening
Keyword:
scoliosis
,
school screening
pp.697-701
発行日 2019年5月10日
Published Date 2019/5/10
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei70_697
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は じ め に
脊柱側弯症の原因は多岐にわたるが,思春期特発性側弯症(AIS)が全体の約70%を占める.思春期女児の側弯症有病率は約1~2%であり,比較的頻度の高い疾患である.脊柱側弯症は早期発見・早期治療が重要とされ,側弯症重症化の防止,手術例の減少を目的とした側弯症検診(school screening)の果たす意義は大きいと考えられている.しかし,側弯症検診の問題点も少なからずあり,米国を中心に検診事業の有効性への懐疑的な意見もある.
本稿では,側弯症検診に関するわが国や諸外国におけるこれまでの経緯,現状そして問題点について概説する.
© Nankodo Co., Ltd., 2019