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小児RSウイルス感染による死亡と重篤な肺外合併症
河島 尚志
1,2
,
森地 振一郎
2
,
中條 航
3
1厚生中央病院小児科
2東京医科大学小児科・思春期科学分野
3サノフィ株式会社
キーワード:
RSウイルス
,
健康小児
,
重症化
,
肺外合併症
Keyword:
RSウイルス
,
健康小児
,
重症化
,
肺外合併症
pp.271-278
発行日 2023年3月1日
Published Date 2023/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000002513
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RSウイルス(RSV)は小児の急性下気道感染症を引き起こす主なウイルスである.本稿では,RSV感染症による死亡と重篤な肺外合併症についての知見および日本での報告を紹介する.重症RSV感染症による小児入院患者を対象とした最近の国内調査では,7,695例中死亡例が11例,うち7例が基礎疾患なしであった.重篤な肺外合併症については,RSV関連脳症をはじめ,心合併症,無呼吸発作,突然死および抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)が日本で報告されていた.RSV感染症による死亡を含めた重篤な合併症を可能な限り減少させるために,すべての小児を対象としたRSV感染症予防を議論する必要がある.
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