特集 小児の腎疾患を見つめ直す――基礎と臨床
1.腎疾患の遺伝子解析
森貞 直哉
1,2,3
,
洪本 加奈
2
,
花房 宏昭
3
,
田中 悠
3
1兵庫県立こども病院臨床遺伝科
2同病院ゲノム医療センター
3神戸大学大学院医学研究科内科系講座小児科学分野
キーワード:
慢性腎疾患
,
chronic kidney disease(CKD)
,
次世代シークエンサー
,
遺伝カウンセリング
,
二次的所見
Keyword:
慢性腎疾患
,
chronic kidney disease(CKD)
,
次世代シークエンサー
,
遺伝カウンセリング
,
二次的所見
pp.583-588
発行日 2022年6月1日
Published Date 2022/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000002184
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本稿では遺伝性腎疾患のゲノム医療の現状について述べる.わが国では胎児超音波検査や学校検尿が広く行われており,これらを契機に先天性腎尿路異常(CAKUT)や慢性糸球体腎炎,多発性嚢胞腎(PKD)などの慢性腎疾患(CKD)が発見されることがある.小児CKDは遺伝子の異常により発症することが多いとされており,小児腎疾患患者を診療するうえでゲノム医療に関する知識は必須である.近年では次世代シークエンサーによる網羅的解析が主流となっているが,網羅的解析にはさまざまな留意点があり,遺伝カウンセリングを併せて行うことが重要である.
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