３．注意欠如・多動症

衝動的で落ち着きがなく授業に集中できなかったり，不注意でボーっとして呼びかけられても気がつかなかったりする子どもたちは，注意欠如・多動症として，医療や教育現場で対応策が講じられ，社会的対応のネットワークが構築されつつある．本稿では，最新の病理・病態の立場から，認知神経心理学的のワーキングメモリー（WM）の障害，遂行機能の障害，報酬系の障害，感情を内に秘める能力の障害，時間感覚の障害のについて，脳内ネットワークの障害であるDMN，DMNとWMネットワークを切り替える顕著性ネットワーク，マインド・ワンダリング状態を加えて考え直してみたい．