症例
Bioelectrical impedance analysisを用いた重症心身障害児者における骨格筋量の推定
鈴木 清高
1
1独立行政法人国立病院機構豊橋医療センター小児科
キーワード:
bioelectrical impedance analysis
,
骨格筋量
,
アルブミン
,
phase angle
,
重症心身障害児者
Keyword:
bioelectrical impedance analysis
,
骨格筋量
,
アルブミン
,
phase angle
,
重症心身障害児者
pp.1567-1573
発行日 2021年11月1日
Published Date 2021/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000001984
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骨格筋は体重の40~50%を占め,人体のなかで最大の器官である1)が,重症心身障害児者(重症児者)における骨格筋量は,健常例と比べて少ないことが考えられる.重症児者において,体成分分析装置であるInBody S10(インボディ・ジャパン)で測定した生体電気インピーダンス法(bioelectrical impedance analysis:BIA)の結果を用いたピアソンの相関係数の検討では,「随意筋の骨格筋量」と体重(r=0.61,p<0.01),四肢の骨格筋量を身長の2乗で除した「骨格筋量指数」(skeletal muscle mass index:SMI)と体重(r=0.46,p<0.05)の間で正の相関がみられた1)とある.一方,BIAの結果を用いた,重症児者における「位相角」(phase angle:PhA)の検討では,血清アルブミン(Alb)が3.5g/dL未満の症例のPhAは,3.5g/dL以上の症例のPhAよりも低値であり,Albが低値の症例はサルコペニアと類似した状況にあり,潜在的に栄養障害がみられることを示す2)とある.
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