Japanese
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特集 リハビリテーションにおける臨床倫理と合理的配慮
心身障害児者の医療や生活における倫理的課題
Ethical issues in medicine and life for children, persons with motorand intellectual disabilities
船戸 正久
1,2
Masahisa Funato
1,2
1大阪発達総合療育センター
2医療型障害児入所施設フェニックス
1Osaka Developmental Rehabilitation Center
2Medical-Type Residential Facility for Handicapped Children Phoenix
キーワード:
重症心身障害児者
,
医療的ケア
,
臨床倫理
,
合理的配慮
,
共生社会
Keyword:
重症心身障害児者
,
医療的ケア
,
臨床倫理
,
合理的配慮
,
共生社会
pp.17-23
発行日 2022年1月10日
Published Date 2022/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552202400
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相模原殺傷事件からの教訓
2016年7月26日未明に神奈川県相模原市にある県立知的障害者福祉施設「津久井やまゆり園」で刃物による大量殺人事件が起きた.同日中に入所者19名(男性9名,女性10名)を刺殺し,入所者・職員計27名が重軽傷を負った.この犯人がこの施設の元施設職員であったことは,日本全体の多くの人々,特に全国の福祉関係者に大きな衝撃と悲嘆を与えた.犯人は,勤務中,同僚職員に「重度の障害者は安楽死させるべきだ」という趣旨の発言をしており,施設側から「ナチス・ドイツの考えと同じだ」と批判されたが,その主張を変えなかったと言われる1).その後横浜地方裁判所で死刑判決を言い渡され死刑が確定した.
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