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骨格筋量が少ないと考えられる症例におけるカルニチン補充
鈴木 清高
1
1独立行政法人国立病院機構豊橋医療センター小児科
キーワード:
カルニチン
,
トランスポーター
,
OCTN2
,
骨格筋量
,
重症心身障害児者
Keyword:
カルニチン
,
トランスポーター
,
OCTN2
,
骨格筋量
,
重症心身障害児者
pp.77-81
発行日 2021年1月1日
Published Date 2021/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000001605
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カルニチンは水溶性有機物質であり,細胞膜の脂質二重層を自由に透過できないため,細胞内外の環境を一定に保つために,トランスポーター(OCTN2)を必要とする.豚での骨格筋における検討で,カルニチンに関与すると考えられる遺伝子のmRNAレベルにおいては,1型線維と2型線維のどちらが優位な状況でもカルニチンが機能する状況にあったとの報告をふまえると,骨格筋量が少ないことが考えられる症例において,OCTN2が適切に作用していることが考えられる場合は,血清遊離カルニチン濃度の低下がみられる症例であっても細胞内のカルニチンは欠乏していない可能性があるため,カルニチン補充は不要な場合があると考えた.
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