特集 わが国の小児心臓移植
5.海外における臓器提供・心臓移植の現状
石戸 美妃子
1
1東京女子医科大学循環器小児・成人先天性心疾患科
キーワード:
心臓移植待機期間
,
脳死
,
オプトイン
,
オプトアウト
,
イスタンブール宣言
Keyword:
心臓移植待機期間
,
脳死
,
オプトイン
,
オプトアウト
,
イスタンブール宣言
pp.461-466
発行日 2021年5月1日
Published Date 2021/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000001718
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日本の小児心臓移植は,これまで海外渡航に頼ってきた歴史がある.法整備が進み,国内での小児の臓器提供が可能となって10年が経ち,臓器提供も徐々に増加傾向にある.しかし,Berlin Heart EXCORの普及に伴い,乳幼児の心臓移植適応患者は増加し,小児の心臓移植待機期間は長期化している.また,イスタンブール宣言にあるように,国内の移植は国内でという世界的な流れもあり,渡航心臓移植は少数の乳幼児に限られてきており,さらに新型コロナウイルス感染症の世界的流行により現在は頓挫しているといえる.今後,臓器提供を増やすために,国民への啓蒙活動とともに制度的な改革も視野に入れて考える必要がある.
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