各論 臓器 腎移植の現状と今後の展望

日本では腎移植数は増加しているが、それは生体腎移植が増えているためである。臓器移植法改正後は、脳死下臓器提供の場合-腎は膵腎同時移植に提供されるため、献腎移植数はほぼかわらない。待機期間を考慮し、献腎の分配法について再検討が必要である。小児ドナーからの献腎移植は小児レシピエントに行うほうが生着率、効率から考えて望ましい。臓器売買は断じて行ってはならず、移植医療者は倫理観をもって医療を実施することが必要である。