特集 わが国の小児心臓移植
4.移植の適応
布田 伸一
1
1東京女子医科大学大学院重症心不全制御学分野
キーワード:
pediatric heart transplantation
,
indication
,
transplant physician
Keyword:
pediatric heart transplantation
,
indication
,
transplant physician
pp.455-460
発行日 2021年5月1日
Published Date 2021/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000001717
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2010年7月の改正臓器移植法施行により,それまで閉ざされていた国内における幼小児の心臓移植の道が開かれたが,ある程度実施されるようになったのは2015年12月の小児優先システム1)施行以降である.このシステム施行により,18歳未満のドナーの心臓は,まず18歳未満のStatus 1に,次いで18歳未満のStatus 2と,小児が優先されるようになった,その後,小児の心臓移植例数は増え,2019年では全心臓移植84例中17例(20%)が小児という状況になった.国際心肺移植学会のレジストリ2)によると,世界における小児心臓移植実施例数は全体の約10%であり,わが国では今のところ小児の比率が高い.この小児心臓移植実施例数の増大に伴って,日本循環器学会心臓移植委員会への適応判定申請数も増加してきている.本稿では,小児心臓移植の適応について解説する.
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