綜説
概日リズムとアレルギー管理
重吉 康史
1
,
森本 宰充
1
1近畿大学大学院医学研究科神経構造機能学講座
キーワード:
SCN
,
概日リズム
,
時計遺伝子
,
Chronotherapy
,
時間治療
Keyword:
SCN
,
概日リズム
,
時計遺伝子
,
Chronotherapy
,
時間治療
pp.1319-1327
発行日 2020年8月1日
Published Date 2020/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000001453
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生体内には「体内時計」が存在し,外部環境によらず約1日のリズム(概日リズム)を作り出すことが可能である.体内時計には「中枢時計」と「末梢時計」が存在し,これらにより人間の生理・代謝活性のみでなく行動や睡眠も調節されている.中枢時計は脳の視交叉上核に存在し,末梢時計は人体のほとんどすべての細胞内に存在する.人体の免疫担当細胞にも末梢時計は存在し,アレルギー反応も体内時計による調節を受けていることが次第に明らかとなってきた.本稿では,体内時計の解剖学的・生理学的な特徴やアレルギー疾患との関連,一般臨床で遭遇する機会の多いアレルギー疾患とそれらのChronotherapy(時間治療)について体内時計の観点から概説する.
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