特集 睡眠にまつわる疑問にすべて答えます!—あなたの患者の睡眠中に何かが起きているかもしれない
睡眠に関する総論
薬物投与のタイミングと24時間薬理学の考え方—時計遺伝子に基づく時間薬物治療
大戸 茂弘
1
1九州大学大学院薬学研究院薬剤学分野
キーワード:
体内時計
,
視交叉上核
,
SCN
,
時計遺伝子
,
時間治療
,
時間薬理学
Keyword:
体内時計
,
視交叉上核
,
SCN
,
時計遺伝子
,
時間治療
,
時間薬理学
pp.841-845
発行日 2024年5月10日
Published Date 2024/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402229566
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Point
◎体内時計の本体は,視神経が交差する視交叉上核(suprachiasmatic nucleus:SCN)に位置し,時計遺伝子により制御されている.
◎睡眠関連疾患,循環器疾患,メタボリックシンドロームなどの発症リスクにも時計遺伝子が深く関与している.
◎医薬品の添付文書などには服薬時刻が明示されている.
◎生体機能や疾患症状に日周リズムが存在するため,投薬時刻により薬物の効き方が異なる(時間薬理学:chronopharmacology).
◎本稿では体内時計の分子機構の側面から,時計遺伝子の役割や時計遺伝子を基盤にした時間薬物治療について紹介する.
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