特集 時間の流れと産婦人科生物学―早すぎること,遅すぎること,長すぎること,短かすぎること―
Ⅰ.時間の生物学総論
2.概日リズムの基礎
八木田 和弘
1
,
薮本 和也
1,2
1京都府立医科大学大学院医学研究科統合生理学
2京都府立医科大学大学院医学研究科女性生涯医学
キーワード:
概日時計
,
概日リズム
,
リズム同調
Keyword:
概日時計
,
概日リズム
,
リズム同調
pp.451-458
発行日 2023年5月1日
Published Date 2023/5/1
DOI https://doi.org/10.34433/og.0000000224
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要旨
約1日周期の生体リズムである概日リズム(サーカディアン・リズム)を制御する体内時計(概日時計)は,分子から行動まで多階層にわたる生命活動の時間的統合を司り,地球の自転に伴う環境サイクルに生体を適応させるとともに,睡眠,自律神経,内分泌,代謝,免疫など多岐にわたる生理機能の文字どおり「調子」を整える役割を担っている.本稿においては,産婦人科領域において概日リズムとの関連がよく知られている生理不順や不妊に加え,胎児期の体内時計形成も含めて概説する.
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