特集 小児科専攻医必携 専門検査・治療実施マニュアル
8.腎生検
柳原 剛
1
1日本医科大学小児科
キーワード:
腎生検
,
適応
,
合併症
,
出血
Keyword:
腎生検
,
適応
,
合併症
,
出血
pp.1103-1109
発行日 2020年7月1日
Published Date 2020/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000001411
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腎生検の目的は,腎組織をもとに診断し,治療方針を決めることにある.日本腎臓学会が作成した「腎生検ガイドブック(2004)」(2020年3月現在改訂中)1)には,腎生検の適応として1.検尿異常,2.ネフローゼ症候群,3.急性腎不全,4.全身性疾患に伴う腎病変,5.移植腎,の5項目が挙げられているが,歴史的にみると,腎疾患に対する知見の積み重ねや各種デバイスの進化に伴って,その適応は変化してきた.近年では,悪性疾患や片腎に対する腎生検も行われ,基本的に禁忌はないとされる.しかし,腎生検が危険を伴う手技であることに変わりはなく,常に腎生検から得られる情報をどこまで患者に還元できるか考えることが大変重要である.
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