特集 小児のぶどう膜炎
5.若年女子の慢性虹彩毛様体炎
大野 重昭
1
,
南場 研一
2
,
北市 伸義
3
,
石原 麻美
4
,
水木 信久
4
1社会医療法人社団愛心館愛心メモリアル病院眼科
2北海道大学大学院医学研究院眼科
3北海道医療大学眼科学系
4横浜市立大学医学部眼科
キーワード:
若年女子の慢性虹彩毛様体炎
,
少関節型若年性特発性関節炎
,
white uveitis
,
不全型若年性特発性関節炎
,
視力予後不良
Keyword:
若年女子の慢性虹彩毛様体炎
,
少関節型若年性特発性関節炎
,
white uveitis
,
不全型若年性特発性関節炎
,
視力予後不良
pp.864-869
発行日 2020年5月1日
Published Date 2020/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000001347
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
- サイト内被引用
若年女子の慢性虹彩毛様体炎は,少関節型若年性特発性関節炎に合併して起こる難治の両眼性ぶどう膜炎である.眼病変の発症年齢がはっきりせず治療開始が遅れるため,視力予後は不良で25~40%は最終視力が0.1以下となる.とくに角膜帯状変性,併発白内障,続発緑内障は重篤な眼合併症である.成人とは異なり,眼合併症の手術治療成績は不良のため,散瞳薬やステロイド薬による局所点眼治療に加えて,ステロイド薬,免疫抑制薬,生物学的製剤などの全身治療を長期にわたり継続する必要がある.女児の慢性虹彩毛様体炎では関節炎が出現しない症例もある.したがって,本病の診療にあたっては小児科医と眼科医の十分な連携,相談が必要である.
Copyright © 2020, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.