特集 小児のぶどう膜炎
4.サルコイドーシス
水内 一臣
1
1北海道大学大学院医学研究院眼科学教室
キーワード:
小児ぶどう膜炎
,
juvenile uveitis
,
サルコイドーシス
,
Blau症候群
,
Blau syndrome
Keyword:
小児ぶどう膜炎
,
juvenile uveitis
,
サルコイドーシス
,
Blau症候群
,
Blau syndrome
pp.861-863
発行日 2020年5月1日
Published Date 2020/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000001346
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小児ぶどう膜炎は,成人とは異なった特徴や原因疾患を有する.自覚症状が少ないため,初期には気づかれないことも多く,慢性例が多い.サルコイドーシスの眼病変は肉芽腫性ぶどう膜炎としてみられ,前眼部病変には厳重な瞳孔管理をしながら,主にステロイド点眼薬で治療する.点眼への反応が悪い場合や,視機能障害を伴うような眼底病変にはステロイド薬内服も必要となるが,その副作用に注意しながら使用する.併発白内障が進行した場合には手術が必要となり,続発緑内障も点眼で眼圧コントロールが不良の場合には手術が必要となる.また,4歳以下で発症し,ぶどう膜炎,皮膚炎,関節炎を3主徴とする全身性肉芽腫性炎症性疾患はサルコイドーシスと臨床的に酷似し,Blau症候群とよばれる.
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