診療
2016年のインフルエンザ菌分離小児の臨床像と分離株の莢膜血清型
野口 智靖
1
,
尾崎 隆男
1
,
高尾 洋輝
1
,
福田 悠人
1
,
鬼頭 周大
1
,
春田 一憲
1
,
後藤 研誠
1
,
竹本 康二
1
,
西村 直子
1
1江南厚生病院こども医療センター
キーワード:
インフルエンザ菌
,
莢膜血清型
,
侵襲性Hi感染症
,
Hibワクチン
,
無莢膜型
Keyword:
インフルエンザ菌
,
莢膜血清型
,
侵襲性Hi感染症
,
Hibワクチン
,
無莢膜型
pp.1419-1424
発行日 2019年9月1日
Published Date 2019/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000001047
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インフルエンザ菌b型(Hib)感染症を予防するため,2013年にHibワクチンが定期接種化された.2016年1〜12月に,当院小児科において発熱や気道症状などで受診した318例から318株のHiが分離された.患者の年齢中央値は3歳0か月(29日〜12歳9か月)で,0〜5歳で91%を占めた.274例にワクチン接種歴が確認でき,90%がHibワクチン既接種(≧1回)であった.侵襲性感染症はNTHiによる感染性心内膜炎の1例のみで,Hibワクチンは4回既接種であった.莢膜血清型はNTが98%(311株)を占め,次いでe型2%(6株),b型0.3%(1株)の順であった.b型の分離率低下およびNTHiの分離率上昇は,Hibワクチン定期接種化の影響と思われる.
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