シリーズ最新医学講座・Ⅱ 耐性菌の基礎と臨床・8
主として市中感染で問題となる耐性菌・2
肺炎球菌・インフルエンザ菌(臨床編)
岩田 敏
1
Satoshi IWATA
1
1独立行政法人国立病院機構東京医療センター小児科
キーワード:
肺炎球菌
,
インフルエンザ菌
,
薬剤耐性
Keyword:
肺炎球菌
,
インフルエンザ菌
,
薬剤耐性
pp.1057-1064
発行日 2006年9月15日
Published Date 2006/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542100719
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はじめに
肺炎球菌とインフルエンザ菌は,いずれも小児および成人の呼吸器感染症,敗血症,細菌性髄膜炎の重要な起炎菌であるが,近年β-ラクタム系薬の作用点であるペニシリン結合蛋白(penicillin binding protein;PBP)が変異した耐性菌が増加している.こうした耐性菌の増加は,日常臨床の場においては感染症の難治化・重症化に結びついており,臨床上重要な問題となっている.
本稿では肺炎球菌とインフルエンザ菌による実際の感染症を紹介し,耐性菌増加の問題点と対策とについて述べる.
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